★シンプル・イズ・ベスト!
音符が多い、音符が細かい・・・というグチを多く聞きましたが、確かに、16分音符とスタッカートに惑わされ、そして、2拍ごとの小節線に音楽の流れを寸断させられそうになるんですよね。でも、まだ惑わされている方へ、小節線を外してみて下さい。曲の構成も、和声進行も、そしてモティーフ自体も、とてもシンプルなマーチですよ!
★音楽の基本中の基本のみ!
例えば、第一主題。全ての音を均等に奏でようとすると、力んでしまい重くなりがちです。まず、スタッカートでも同じ音はロングトーンのように一音であることを意識。そして、主旋律の最初のフレーズで考えると、音自体はたったの3音(e,d,c)、その下降する3音の関係(eはdの倚音,dはcの倚音)を踏まえて重心の位置さえ揃えれば、フレーズ内の抑揚(緊張〜弛緩)が心地好く、自然とスムーズに、テンポ感も生まれるでしょう。
というように、何かを作る、のではなく、当たり前のことを当たり前に解釈すれば、音楽になってしまうのです。逆を言えば、非常識な解釈をすると、おかしなことになるので、ご注意を!
8分音符2音がスラーで繋がれていて後ろの8分音符にスタッカートついてるモティーフが多く出てきますが、2音の関係としては、必ず1音目に潜在的アクセントがありますが、2音目を軽く(重く遅くならないように)、でも丁寧に処理できるといいですね。応用として、タイがついても(例:14〜15小節目の旋律)考え方は同じです。
★トリオに意外なドラマ有り!
和声を基に音楽を考えましょう。和音が解決されてないのに(変ロ長調の主和音でないのに)、落ち着いていませんか?ぜひ、インテンポでロングトーンで音を出し、和声を感じてみて下さい。
メロディーは、臨時記号を外して吹いてみると、臨時記号の"臨時さ"(異常さ)がわかります。さらに異名同音の違いも表現できると、面白〜くなりますよ。
作曲家がとてもお洒落に
書いたトリオ。ステキなさじ加減を!
<指揮者へ>
序奏は、アクセントのリズムを生かしてアゴーギクを考えると、Briosoのニュアンスが明確に、しかも、Aにも自然な流れで、テンポもスムーズになります。
あとは、タイトルの通り、賑やかさを演出するため、それぞれのモティーフを生かすことを念頭におき、拍を振りすぎないように指揮して下さい。
全員が足並み揃える部分=4分音符の音の処理は、リハーサルで丁寧にそろえる作業が必要です。
GアウフタクトからHまで(特にrit.の前までのアゴーギク)が、まさに指揮者の腕のみせどころです。rit.ですが、あくまでHの輝かしい音楽の為のもの。rit.すること自体が目的になると、音楽が繋がりません。決して、手(指揮)の都合にもならないように。 |