もちろん楽しいから演奏する

でも大学では楽しさを与える立場からの
 演奏を学ぼう
               前田昌宏
フィナーレ Tips 〜楽譜は記号の集合体・美しく作ろう〜
パソコンで手軽にスコアやパート譜を作れるようになりました。

楽譜作成ソフトはたくさんありますが、とりわけFinale(フィナーレ)は高機能でかゆいところにも手が届くソフトです。こんな風にしたいと思ったものはたいてい実現できる反面、様々な手順を踏まないと作り上げることができませんので難しく感じている方も多いのではないでしょうか。これは普段見慣れた楽譜は、実はコンピューターにとってはとても複雑な記述がなされているように見えるからです。

楽譜は記号の集まりです。整然と美しさが感じられるように配慮しましょう。ここでは私が過去にミ・ベモルサクソフォンアンサンブルとともに作り上げてきた楽譜作成現場から得たノウハウを公開したいと思います。
※これらのページはある程度Finaleに経験や知識のある方を対象としています。※単位はEVPUを用いています。※バージョンの違いからメニューなど一部が異なることがあります。

       
パート譜の作成[1]:レイアウトの設定
デフォルトで設定されているレイアウトはなじめないものが多く、カスタマイズします。

パート譜の作成[2]:譜めくり位置の設定
ここでは大まかな譜めくり位置の設定方法をお話しします。

パート譜の作成[3]:細部の調整方法
パート譜を作ってみてはじめて予測しがたいトラブルがパート譜に起こってしまいます。いくつかの例と対処法を示します。

パート譜の作成[4]:レイアウトの調整方法
最終ページに少しだけ段が残される、そのままでもいいけどやはり前のページに納めた方が見栄えもいい…

和音を他のパートに分散させる方法
二声部がひとつの段に書かれていて見づらい、ほかのパート譜に別けて書きたい、でも面倒。こんなときにウマいテがあります。

小節幅をうまく設定すれば見やすくなる
小節幅は広くても狭くてもみづらいものです。幅が広すぎればページめくりをたくさんせねばなりません。印刷時のエコの観点からも小節幅をすこし小さくしたい時は…

特定の小節だけ拍子を変更する
6/8拍子の曲なのに途中であるパートだけが2/4拍子になっている。さあどうしよう…
 
曲の題名を入力する
曲の題名入力なんて簡単。でも例えば表紙にも入れたい、ページの横にも入れたい。こんな時一度入力すればそれをうまく使い回しできる方法があるんです。
 
練習番号の設定
練習番号はその形を整えることで視覚的に楽譜を見やすいものにします。
 
レイヤー間移動を用いたレイアウト修正
2声進行のレイヤー間で音符のぶつかり合うところが生じます。レイヤーを入れ替えるだけでぶつかりをなくせることが多くあります。
 
速度記号を伴う発想記号の配置
発想記号とともに速度をしていする場合、1行にひとまとめにすればパート譜においてレイアウト崩れを防ぐことができます。しかしこれにはちょっとしたテクニックが必要。また各段に配置されてしまうと見づらくなるので、スコアは最上段にのみ表示する方法。
 
小節をまたぐ連桁の入力
小節をまたぐ連桁の入力について説明します。 かなりのテクニックかと思いきや超簡単にできます。
 
念押しの臨時記号
サクソフォンはEb、Bb管ですので、調号に#が付くことが 多くあります。これに限らず見やすく親切な楽譜を作るためにも念押しの#やbをつけておきましょう。
 
 


美しく統一感のある楽譜は、そのまま演奏に反映されます。ここで使用する楽譜には一定の書式を決め、設定の煩雑さを避けるためあらかじめ楽譜のテンプレートが用意されています。これはこちらからダウンロードできます。


テンプレートのダウンロード
(Finale2006書類)
(zipで圧縮:約20KB)